できることにベストを尽くす
百貫目のものをかつごうとしたって、それは無理だ。 君がかついでも 倒れずにすむだけを かつぎたまえ それで沢山なんだよ その他は神と天才にまかせればいいのだ 僕達はかつげるものをかつげばいいのだよ それもあまり重いものはかつがないでいいのだよ 人間らしい心を失わず 人間らしいよろこびを失わない程度の 荷物をかつげば それでいいのだよ あとはどうかしてくれるよ 心配しないでいいのだ そのうちに僕達もだんだん力が強くなるだろうよ 安心したまえ しかし時々は全力をだそう くたばってもみよう 男らしく 武者小路実篤の「人間らしさをうしなわず」という詩です。そうだなあ、と思いますね。もっともっとと、いろんなことをやり過ぎ、自分らしさや、喜びや楽しみを忘れてしまうことがあります。本当に、自分が活かされることを、活かされる程度にできれば一番いいことです。そしてそれは、他の人々にとっても益になります。 できることとできないことをしっかり見極め、できることをベストを尽くしてやることが大切です。聖書に、一人ひとりがもっている『賜物を用いて、互いに仕え合いなさい』とあるのは、まさにそのことです。そして、実篤が言うように、もちろん失敗をおそれず、まだやったことのないことに挑戦することも忘れてはいけません。