いのちのふれあい
アインシュタイン博士の著書に次のような一文があります。「たまにしを世の中の刺激にさらさないようにして、自分の精神を徐々にむしばんでいる人がいる。彼らは自らの精神をしおれるままにしているのだ。人生の喜びや心配にどんどん鈍くなって、若い頃ひどく感激していた事柄にも、もう何の感動も湧かなくなっている。しかも、そのことに彼ら自身、気づかないでいるのだ」。
生きることに喜びや感謝を感じ、新しい目標を設けたり、やりたいことを見つけたりしながら、生きることへの情熱を持っている人々には一つの共通点があります。それは、意識的であるか無意識であるか別として、自らの心身を常にリフレッシュさせ、自分の内にあるいのちのエンジンを活き活きと回しているところです。
熱力学にあけるエントロピーの法則は、安定した状態、秩序ある状態は、そのままにしておけば必ず衰退し、崩壊していくことを示しています。新しいエネルギーが注がれなければ生態系も崩壊してしまいます。そしてこのエントロピーの概念は物理学以外にも広くて適用されています。私たちの内面においても同様です。周囲の人から見ればいい人生を送っているように見えても、本人はなぜか喪失感を抱いていることがあります。アインシュタインの言っている通りです。
これは誰にでも起こる可能性があります。自分の内なるいのちのエンジンにエネルギーを与えることが大切です。豊かないのちのふれあいこそ私たちの内なるエネルギーとなるのではないでしょうか。