目標めざして
目標めざして進むにも、いろんな進み方があります。全速力で走る、ゆっくり一歩一歩進む、三歩進んで二歩下がる・・・・・。
気象庁の長官は、富士山頂にある測候所を視察する時、御殿場の基地からブルドーザーで運び上げてもらうそうです。そうすると、高山病にかかって二時間ぐらいしか山頂にいられないようです。一般の登山者は、五合目までバスで行き、そこから登ります。自分の足で登った人はほとんど高山病にかかりません。ゆっくり登れば、人間の体は富士山に適応するのです。富士山であっても、登り方の違いによって、山頂に立つ状況はずいぶん違ってきます。高山病にかかり、頭痛に悩まされながら見る風景と、すがすがしい気持ちで眺める風景とでは、同じ風景でもずいぶん違うのではないでしょうか。
私たちも、目標めざして進む時に、どのように進むかは非常に大切なことです。目標を達成するという結果も、もちろん大事なことですが、それよりもどのようにしてその目標を達成したかという「過程」はもっと大事ではないでしょうか。目的のためには手段は選ばないというようなやり方では、たとえ目標を達成しても、本当の意味での達成感やすがすがしさなどは得ることが出来ないでしょう。
すばらしい目標であればあるほど、そこに達成するまでの過程も健全で、自分にあったものでありたいですね。たとえゆっくりであっても、しばしば休んだとしても、キリストに喜ばれるプロセスを踏むことが何よりも大切です。それは、私たちはキリストの証人ですから。