心の目を上げる
エマソンという人が、「目が健康であるためには地平線が必要らしい。たっぷり遠くを見ることができるかぎり、我々は決して疲れることがない」と。確かに遠くの山々の緑を見れば目の疲れがとれます。私たちの心の目も同様で、いろんな問題や困難にぶつかったとき、その問題や困難にのみ目を奪われていると、疲れ、がっかりし、憂鬱になってしまいます。心の目も遠くを見る必要があるようですね。
山で道に迷ってしまった人が、「迷ってしまったパニックで同じ所をどうどう巡りしてしまった。しかし、視野の広がるところで向こう側に広がる山を見。稜線を確認して進むべき方向がわかった」と話していました。海で遭難し、救命ボートに乗り真っ暗闇の中をどちらに向かえばよいかわからなかったとき、一人の人が明りを消すように言いました。明りを消すと漆黒の闇です。しかし、やがて目が慣れてくると、遠くに明かりが見えてきました。明りを消すことで見えなかった陸地の明かりが見えたのです。
聖書に、『目を上げて』という言葉がよくあります。「目を上げてみると」、「目を上げて見わたすと」などです。近くを見てばかりいると、進むべき方向や解決の手段が見えないときがあります。ちょっと目を上げ、先を見て見ましょう。神様は『脱出の道」を備えてくださっているのですから(1コリント10章13節)。キリストにあるすばらしい未来に目を向けて歩むことは、私たちがどんなときにも生き生きと歩むための秘訣の一つではないでしょうか。