「苦しみ」は手放そう
人生の苦しみについて「生老病死」という言葉があります。読んで字のごとく生まれる苦しみ、老いる苦しみ、病気になる苦しみ、そして死ぬという苦しみです。仏教ではその他に、愛する者との別れる苦しみの「愛別離苦」、怨んだり憎む者と会う苦しみの「怨憎会苦」、求めるものが得られない苦しみの「求不得苦」、心身共に忙しく働いた苦しみの「五陰盛苦」などがあり、「生老病死」にあとの四つを加えて「四苦八苦」というそうです。すごい苦しみですね。こんな苦しみばかりなら、ほんとしんどいですね。さて、この「苦」という言葉ですが、インドのサンスクリット語を語源として、元々の意味は「思うがままにならないこと」だそうです。そうすると「苦しみ」ということが、何となく分かってきますね。それは「思うがままにならないこと」だそうです。そうすると「苦しみ」ということが、何となく分かってきますね。それは「思うがままにならないことを、思うがままにしようとする」ことです。たとえば、誰も自分のことを分かってくれないというようなときがあります。しかしそれは、もしかしたら他の人を自分の思うがままにしたいと思い、そして自分の思うようにしてくれないと考えているときかもしれませんね。
聖書に、『あなたがたの思い煩いを、いっさい神にゆだねなさい。神があなたがたのことを心配してくださるからです』とあります。思うがままにならないことに気をとられると、できることもできなくなります。そういうことは神にお任せし、それよりも、今、自分にあるものに目を留めて、自分にできることをベストを尽くして行なっていきたいですね。