とらわれずに歩む
中村修二さんは、あの青色LED(発行ダイオード)の発明者です。発明当時、徳島の小さな企業で開発をしていました。中村さんは、既存の論文などにとらわれずに、自分が納得できるまで何度も実験を繰り返し、半導体製造装置まで自分でつくって開発したそうです。そして、その材料に選んだのは「窒化ガリウム」という素材でした。窒化ガリウムは高い性能を発揮する可能性があるけれど、安定した結晶膜を作るのが難しいという理由で、大手企業や多くの研究者たちは敬遠したそうです。しかし、その窒化ガリウムで成功したのです。
中村さんについて筑波大学の秩父重英さんは、「日本の研究者は、知識量は豊富だが独自の発想を持てなくなっている人が多い。その点、中村さんは全く常識にとらわれない。だからこそ独自の研究課題を独自の方法で克服できたのではないか」と語っています。ノーベル物理学賞を受賞された尾崎玲於奈さんは、中村さんのことを「マーベリックな研究者」と言いました。マーベリックとは、「焼き印を押していない家畜」のことで、すなわち、中村さんは学界の派閥や常識にとらわれない研究者という意味です。
私たちはどうでしょうか。私たちを取り囲む常識、あるいは実態のない世間の声、いろいろな枠にとらわれてしまっているのではないでしょうか。新しいこと、やってみたいことがあればどんどん挑戦してみましょう。中村さんのような大発見はできないかもしれませんが、そこに、新しいあなたを発見するかもしれません。
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