恵みの風

“すべて、疲れた人、重荷を負っている人は、わたしのところにきなさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。”(イエス・キリスト) 兵庫県三田市 北摂恵みバプテスト教会よりお届けします。

2011年6月28日火曜日

傍らにいる人

大阪鶴見区に、視覚障害の方々をいろいろな形で支援する日本ライトハウスがあります。この日本ライトハウスの前身である点字文明協会を1922年に設立したのが岩崎武夫さんです。
 岩崎さんは早稲田の学生だった20才の時、風邪をこしらせて網膜剥離により、両眼の視力を失いました。自暴自棄になり自殺しようとしたとき、その刃物を取り上げ、武夫青年を抱きしめながらお母さんが、「お前に死なれて、この私が生きておられようか。たとえ、お前が盲人の無能な人間だ、穀潰しだ、と世間さまからさげすまれても、私はお前と一緒に生き続ける」と言いました。この言葉で立ち直り、さらに関西学院で学びライトハウスを設立するに至ります。
 岩崎さんは、「狂わんとする心の舵を取り、常に励ましてくれた母がいたから、きょうまで生きて来られた」と口癖のように言っていたそうです。お母さんが、ありのままの自分の存在を包み、共に歩んでくれたことが岩崎さんの生きる力となりました。そして、今度は視覚障害をもつ方々と共に歩む存在となったのです。「愛こそ人生の灯火である。岩崎氏の一生こそ、その例であった」と朝日新聞の天声人語は伝えました。
 『すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのところに来なさい』と言われたキリストは、私たちを受け入れ、私たち一人ひとりの友なる存在です。そして私たちも、互いに受け入れ、互いに他の人の励まし慰めとなる存在となりたいですね。

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