学問のすすめとは
明治の代表的啓蒙思想家といえば、慶応義塾大学の創始者でもある福沢諭吉です。彼は、1834年現在の大分県の下級武士の次男として生まれました。大阪にあった緒方洪庵の適塾で学び、江戸に出て蘭学塾を開きました。これが慶應義塾の前身です。1860年、幕府のアメリカ派遣使節としてある咸臨丸で渡米。その後3度の渡欧・渡米で西洋の知識を学び、日本での紹介に努めました。
福沢諭吉の代表である「学問のすすめ」と、その中の「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり」という名言はあまりにも有名です。しかし、この名言は「言えり」とありますように福沢諭吉の言葉ではなく引用です。それは、聖書を土台として作られたアメリカの独立宣言からの引用なのです。すなわち、聖書の人生観なのです。彼は、「創造主である神は、人間を平等に造られた」という聖書の人間観・人生観をわかりやすく日本語にしたのです。
福沢諭吉は、前述したように士・農・工・商という身分制度の中で生まれ育ちました。彼は、学問によりその身分制度を粉砕しようとしたのです。その学問とは、「難しい文字を覚えたり、解釈するような実のないものではなく、実際にいきていく上で必要なことを学ぶこと」だと説いています。身分制度によって人生がきめられるのではなく、人間としての道を学ぶことによって豊かに生きようということですね。そしてこのことこそ聖書の人生観なのです。聖書を学ぶことは、私たちの人生を学ぶことであり、生きることなのです。
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