どこを見る?
一人の旅人が駅に降り駅員に尋ねました。「この街の人々は、気が荒くよそ者に心を許さないそうですね」。駅員は、「旅の方、あなたの言われるとおりの街ですから、くれぐれも用心した方がいいでしょう」。もう一人の旅人が降りてきて、同じ駅員に「この街の人々は親切な上に、見知らぬ人にも気さくに話しかけてくれるそうですね」と言いました。駅員は、「よくご存知で、この街の人は人なつっこいうえ、見知らぬ人にも親切にしてくれるでしょう。よい旅を続けてください」。
この駅員は矛盾しているようですが、人間の心理をよく表しています。私たちは、相手に悪い印象や何か先入観をもっていると、その人の悪い面ばかりが目に映ります。そしてその自分の悪い感情も相手に伝わり、相手の反応も悪くなります。そしてやっぱりこの人はダメだと思いがちです。また、相手に良い印象をもっているなら良い面に目がいきます。そして好感をもって相手に接しますから、相手の反応も良くなり、やっぱりこの人は良い人だと考えます。このように、同じ人でも、その人に接する人の印象や先入観の善し悪しによって評価が変わってしまうのです。
人間でも。街でも、会社でも、国でも良い面があれば悪い面もあるでしょう。私たちは、そのどこに目を止めて評価するかです。聖書は「良いところに目をとめなさい」と勧めています。自分が変われば、それに応じて相手も変わっていきます。
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