試練の中で
19世紀のイギリスの政治家グラッドストーンが、スコットランドの田舎道をあるいていたとき、急に嵐になりました。すると、羊の群れが、くぼ地や木の下から出て、わざわざ風の吹きすさぶ丘の上に立っているのに気づきました。後日、彼は羊飼いに、「羊はおろかな動物だ。嵐の時わざわざ安全なくぼ地から出て風が強くあたるところに立つのだから」と言いました。すると羊飼いは「いいえ閣下。もしあなたが羊だったらやはりそうなさいますよ。あのくぼ地にはかえって風が吹き込み、死の危険があることを羊たちは知っているので、あえて風の吹きつける丘の上に出たのです」と答えたということです。
人生でも同様かもしれません。繁栄や安楽、富という「くぼ地」は魅力的ですが、かえって人生を台なしにしてしまう危険もあります。人間はそのような時、自己満足と高慢に陥り、繁栄をゆるされた神に感謝し、神に信頼することを忘れてしまうからです。かつてロトはソドムの繁栄という「くぼ地」に魅せられ、アブラハムと別れ、そこに住み着き堕落してしまいました。逆にパウロは、考えられないような逆境の中で、ますます信仰と人格がみがかれ成長しました。
私たちも試練や問題がやってきたとき、覚えましょう。キリストは『あなたがたは、世にあっては患難があります。しかし、勇敢でありなさい。私はすでに世に勝ったのです』(ヨハネ16章33節)と言われました。また必ず「脱出の道を用意しておられる」という約束があります。主を信頼して人生の嵐の中も進んで行きましょう。
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