善し悪しつけますか？

　「人間万事塞翁が馬」ということわざをご存知の方も多いでしょう。このことわざに、代表的な二つの解釈があります。
　その一つは、「今は苦しいことだけれど、いずれ楽しいことになる。」また、今は楽しいことだけれどいずれ苦しいことに変わる」という解釈です。もう一つは、「今、苦しいことの中に楽しいことが含まれている。そして楽しいことの中に苦しいことがある」と解釈します。
　人間万事塞翁が馬の中で例を挙げると、落馬して受けたハンディキャップがいずれなくなることがいいことだと前者は考え、後者はハンディキャップはそのままだけれど、その中に戦争に行かなくてすんだ、というよいこともあると考えるわけです。言い換えると、前者の解釈は物事に善し悪しをつけ、後者に解釈は善し悪しをつけずに受け入れるということではないでしょうか。
　今が悪いと考え、「変わる、変えよう」とするとしんどいですね。
変えなければ良くならないのですから。落馬して受けたハンディキャップは治らないかもしれない、また不便であるという現実を受け入れることができればいいですね。なぜならハンディキャップそのものが悪いことではないからです。また、良いと思われることも、いずれ悪くなっていくと考えると先行きの不安がつきまといます。良いと思われる中でも悪いこともあるかもしれないと注意することが大切ですね。聖書は、『神はすべてのことを相働かせて益としてくださる』と教えています。善し悪しいう考え方に惑わされず歩みましょう。