想像力を働かせて
想像力というと、何か新しいものを作ったりするクリエイティブな職業に必要なもので、普通の人々にはあまり必要なものではないと思われがちです。しかし、想像力を働かせると、大きく変わってくる状況というのは日常生活の中でもかなり多くある、と言われています。
その一つが人と人の関係です。なぜなら、人の悩みや苦しみ、喜びや感動というものは、当たり前のことですがその人本人と同じように感じることができないからです。そこで想像力の登場です。
たとえば、ある方の家族が病気になり入院したとします、もちろん、大変だなぁと思いますが、その方と常に一緒にいるわけではありませんから、日常生活のほんとうの大変さはわかりません。その方の立場に自分をおいて想像力を働かせ、病院へ行くことや仕事や日常生活をイメージすると、一歩進んでその方の心情や大変さを理解することができるのではないでしょうか。
また、何年も勉強をして資格試験に合格した人がいたとします。そこで、仕事をしながら少しの時間を見つけて勉強する自分を想像するなら、それはは一所懸命やった結果であり、その人喜びを実感を持って喜ぶことができるでしょう。
このように、想像力というのは、自分が当事者でない場合、少しでもその人に親身になれるという意味で大切なものです。聖書に、『喜ぶものといっしょに喜び、泣くものといっしょに泣きなさい』とあるのは、まさにこのことではないでしょうか。
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