内を外で現す
「人を外見で判断してはいけない」とはよく言われることですが、外見やうわべでその人を決めつけてしまいやすいですね。
さて、鎌倉時代の執権、北条泰時の弟である北条重時が、鎌倉武士のたしなみに関して次のようなことを書いているそうです。「人前に出る時は、念入りに鏡を見て、服装その他乱れはないか、着こなしはよいか、よくよく改めなければならぬ。いったん人中に出たら、衣服をつくろったり、気を抜いてはいけない。人に笑われたり、軽く見られないためである。内にある時、身を装うのにどれほど手間暇かけてもよいというのはそのためである」。鎌倉時代の武士も出かける前は大変だったようです。
もちろん、自分を飾って自分を自分でないように装ったり、他人を見下げたりするのは別ですが、私たちも外見を装うことは大事なことではないでしょうか。ただ服装ということだけではなく、言葉使いや、ちょっとした行動などです。聖書においても、俗悪な言葉や下品な冗談を避けること、塩味のきいた言葉や親切な言葉を使うことを勧めています。また「あいさつ」も大切だと言っています。
私たちは、自分の内にあるちょっとした思いやりを、外に出すことによって、まわりの人々に「いい気分」を提供できます。そして、それは自分に返ってくるものです。ですから、単に外見をよく見せようということではなく、良き外見を通して互いにちょっとした喜びを分かち合うこと、これがすばらしいですね。
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